化学メーカーの営業を経験してよかったこと
こんにちは、かしわです。
文系学生の多くが経験するであろう営業職について今回はお話しします。
本記事では、
・営業って何をするの? ・入社してから何をしてた? ・営業経験から学べたことは何?
こういった疑問に答えます。
本記事のテーマ
【文系営業マンの体験談】化学メーカーの営業を経験してよかったこと
目次 1.化学メーカー営業の業務内容 2.営業1年目〜3年目までの振り返り 3.営業で学んだこと 4.まとめ
1.化学メーカー営業の業務内容
営業の基本業務は下記の3つがメインです。
・納期調整
・在庫管理
・クレーム対応
・価格交渉
この3つに加えて、
・新製品開発
・新規拡販
があります。
しかし、一般的には、化学メーカーの新規取引は2割程度です。
化学メーカーは、”参入障壁”(さんにゅうしょうへき)が高い産業であり、得意分野が会社ごとに分かれているため、1ヶ月を通して顧客と面談をしながら、情報交換や品質改良、納期調整の管理をします。
※”参入障壁”:ライバルが同じ製品を作ったり、売ったりすることが難しいことをいいます。
2.営業1年目〜3年目までの振り返り
私の場合はこのようなペースで業務の負荷が少しずつ増えていきました。
・業務内容(1年目)
4月〜1ヶ月間、新入社員集合研修
5月〜12月、先輩社員と営業研修
1月〜、担当顧客を持つ
1年目は社会人としての一般常識(名刺交換、飲み会でのマナー)を学ぶ期間でした。当然の話ですが、配属先での営業研修では製品や業界の知識を身につける必要がありますが、無理に詰め込まなくて大丈夫です!少しずつ昨日よりも進めたらそれでOKの精神でいきましょう!
なぜなら、法人営業の特殊な慣習ですが、大手企業同士では、顧客と何らかのトラブルがあった時は、顧客から指摘を受け、教えてもらえるからです。お客さんに教えてもらうなんて何を考えてるんだ、と思うかもしれませんが、甘えちゃって大丈夫ですよ。わからない場合は、ごめんなさい、分かりませんと答えた方が大きなトラブルを避けることができます。
・業務内容(2年目、3年目)
徐々に担当顧客の数が増え、大口の顧客を任される
ここからが営業としての正念場です。一人で顧客との関係性を構築、様々な問題点を解決しなければならないため、リタイアしてしまう社員が多くいます。特に、価格交渉は非常に難しいです。ただし、石油由来の製品を扱う化学メーカーの営業マンとしては避けられない道です。適正な価格へ是正し、会社の利益を確保する、これこそが一番大切な業務と言っても過言はありません。その確保した利益は将来の投資に利用され、業界での競争力確保に繋がるからです。ちなみに私はここで大挫折を味わい、他部署へ異動となりました、、、。当然向き不向きがある話なので、絶対に営業は辞めた方が良いと思っていませんし、むしろ一度は経験すべきと今でも思っています。この件に関しては、別記事でまとめたいと思います。
3.営業で学んだこと
先程話した通り、営業としての道を諦めた私ですが、学んだことは数多くあります。
・一般常識、マナー
・調整力
・論理的思考能力
・一般常識、マナー
マナーってすごく難しいんですよね。なぜなら、マナーは相手によって変わるからです笑。特に夜の会食なんかはすごく大変。時代は変わってくると思いますが、一応、私の経験談として書かせてください。
例えば、目上の方と会食する際は、取り皿、箸をセッティング。決して取り分けは相手にさせない、グラスが空きそうならすかさず「次はどうされますか?」と一声かける。どんな趣味が好きなのか事前にリサーチ、などそこまでやるか?と思うかもしれませんが、これでも甘いくらいなんですよね。営業へ配属されたばかりの時は、昭和だなと思いましたが、できて損はありません。一般常識やマナーは他の業種以上に身に付きます。
・調整力
営業の業務は基本的に、多方面の関係者同士を調整しなければなりません。例えば製品Aの取引が成立、注文を受けた場合、工場へ連絡、次に物流へ連絡、納期を顧客に連絡と多くの方面とやりとりをします。ここで気をつけるべき点は、関係先それぞれの都合を考慮することです。上記の例で言えば、注文を受ける前に工場へいつまでに製品Aが作れるか、作り終わった製品Aを運送するのに何日かかるか物流へ確認するなど事前の根回しが必要です。営業では与えられた業務をスムーズに全うする為の、調整力が身に付きます。
・論理的思考能力
営業を行なっていると、顧客から無理なお願いをされるケースや、こちらから無理なお願い、例えば値上げや納期調整をするケースがあります。その際には厳しいお叱りを受けながらでも、こういう理由なので大変申し訳ないのですがご理解ください、とはっきり伝えなければなりません。その際に必要なのが、論理的思考能力です。詳しくは別記事で書きますが、Aが起きた為に、Bとなってしまうので、Cさせてください、と説明します。それでは、例えば値上げ交渉をする場合について具体例を挙げてみます。
◯当社製品Aに使用される原料B、原料Cの価格高騰により、自助努力ではどうにもならず赤字では販売できないので、申し訳ありませんが、10円/kgの値上げをさせてください。 ×当社製品Aに使用される原料B、原料Cの価格が上がってしまったので、申し訳ありませんが、10円/kgの値上げをさせてください。 ×自助努力ではどうにもならず赤字では販売できないので、申し訳ありませんが、10円/kgの値上げをさせてください。
説明が不足し、論理的な話ができないと、顧客も社内でなぜその値上げが必要か、上司に報告することができません。お互い困ってしまうので、しっかりと説明できるように練習する機会が増え、論理的思考脳力が身につきます。
4.まとめ
・化学メーカーの営業は、基本的には昔からの顧客を訪問し、 情報収集や納期調整などの基本業務をする。 ・1年目はマナー、2年目以降は製品知識や業界知識などの専門性を身につける ・営業で学べることはたくさんある。特に、調整力や論理的思考能力など、 他の業務にも活かせる能力が多く身につく。
営業は大変ですが、その分得られることも多いです。
なんとなく大変そう、激務そう、ではなく、先に就職した先輩に話を聞いたり、
説明会に参加したり、中身を知ってみると面白いかもしれません。少しでも参考になれば嬉しいです。